農業支援活動。

自産自消、自給自足。

東京に暮らしながらでも、そんな生活を本気で考えてみる。

田舎や地方という言葉がよく聞かれるようになりました。私自身、50歳を過ぎるまで、田舎のことなどほとんど振り返ることなく東京での仕事に没頭してきました。
しかし、ある時から田舎への感謝を強く意識するようになり、子供の頃は嫌いだった農業への重要性を強く実感するようになり、始めたのが農業応援活動、Farm Activityです。

世田谷で野菜作りをする毎日。

世田谷の真ん中でもまだまだ農園が結構残されています。

 

世田谷区では農園を生産緑地として指定していて、区内の生産緑地面積を減らさないための方策として、農家さんの農地を一部区民に体験農園として貸し出す制度を行っています。後継者不足の農家さんにとって、広い畑を耕作放棄にしておくよりも、このような形態で維持できることの方がメリットがあります。
単に家庭農園として貸し出してしまうと土地の貸借として宅地並みの課税対象になってしまうので、あくまでのオーナーの農家さんが指導するという前提の体験農園であれば、農地生産緑地として維持可能になるからです。そんな制度の農園を借り続けてもう6年目に入ります。日々の野菜作りの様子は下のブログでどうぞ。

モノづくりの原点。例えば世田谷で野菜づくりの日々。

Farmers Market @ UNU 青山国連大学前ファーマーズマーケットの応援。

今ではすっかり週末の青山の風景となった。

マルシェ・ジャポンプロジェクトとは、農水省が始めた企画で、「野菜などの食材を作る人」と「それを料理して食べる人」がお互いの顔が見えるようになれば、お互いが言葉を交わせるようになり、作る人はもっとおいしいものを作ろうと思い、食べる人は、もっとおいしく感じる。そして、きっと新しい幸せが生まれるだろうと、両者をつなぐ場所として「マルシェ」が始まりました。
2008年9月からスタートしたマルシェ・ジャポンの「ファーマーズマーケット@青山国連大学前」では、「軽井沢サラダふぁーむ」の依田さんをメイン農家として宮崎広告事務所が応援サポート。夏野菜の代表であるトマト、中でもミニトマトの「ジェリー」は都内生活者にも「甘い」と評判。東京のスーパーに並ぶことのない軽井沢高原の新鮮トマトは、このマーケットでも一番の人気。
さらに感激なのが、朝採り野菜。レタスやキャベツなど、朝4時に起きて畑から収穫した新鮮さと瑞々しさが大人気。そしてトウモロコシも試食で甘さを実感し、まとめ買いをする方も多く、「朝採りの新鮮野菜は、やっぱり美味しさが違うわね。」と大好評でした。マルシェ・ジャポン「ファーマーズマーケット」。現在でも毎週末の土・日、青山の国連大学前で開催されています。


軽井沢で観光いちご園、軽井沢ガーデンファームの設立サポート。

 

広大な耕作放棄地を利用して始まったプロジェクト。

イチゴといえば、クリスマスからお正月にかけて、冬の果物というイメージがありますが、本来イチゴは初夏の果物でした。旬産旬消という言葉も最近よく耳にするように、野菜や果物、魚も本来収穫できる季節が一番美味しいと言われます。イチゴ本来の美味しさをもう一度取り戻そうと、夏イチゴづくりに挑戦したのが、軽井沢ガーデンファームのいちご園プロジェクトでした。
 
場所は軽井沢。軽井沢といえば、夏でも避暑地として有名なリゾート地。夏でも涼しい軽井沢の気候条件を生かし、しかも最新の栽培環境を管理コントロールできる施設を作り、イチゴの品種は今のところもっとも熟成が進んでいる「とちおとめ」。冬用の苗でも軽井沢の気候条件で管理すれば、夏でも収穫することができます。
 
かつては水田地帯だった軽井沢の「発地地区」。そのほとんどが耕作放棄されたままの風景を見て、この地の風景を何とか変えてみようという気持ちに突き動かされ、このプロジェクトはスタートしました。もちろん日本でも有数の観光地ですから、いちご狩りの観光いちご園としても運営。アジアを中心に海外からのお客様も来園するようになりました。
 
いちごジャムなどの加工品も自社で製造販売する6次産業化にも取り組み、少しづつですが、軽井沢産のいちごといちごジャムを人気のブランドに育成しています。


長野県東御市のワイナリー「Rue d vin」の応援活動。

柳通りに今でも残る「見番」前で。

長野県東御市。標高800メートルの南斜面の丘で、ワイナリー建設に向けて頑張っている「リュー・ド・ヴァン」の小山英明さん。今年も無事に、上質な葡萄の収穫ができました。
 
長野県東御市。北に浅間山山麓を控え、南には美ヶ原や蓼科高原を眺めることのできる南向き斜面の丘に、まるでフランスを思わせるワイン専用の葡萄畑が広がります。ここは、個人でワイナリーを起業した小山英明さんの葡萄畑。2006年からスタートしたこのプロジェクトは、毎年順調にぶどうの収穫が進み、とても良質なワインをリリースしています。
この地域では古くから養蚕が盛んで、あたりは桑畑でした。その後の事業転換でリンゴ畑に変わり、さらに放棄地として荒れてしまった農地を、小山さんがコツコツと葡萄畑へと再生してきました。降雨量が少なく、日照時間の長い地域は、まさにワイン用葡萄の生産には適した土地柄で、かつては巨峰の一大産地としても有名でした。
「この地域全体で葡萄やワインのある食文化を根付かせたい。」と小山さん。村に人々が気軽に集まり、語り合い、豊かな時間を過ごせる場所としてワイナリーを建設しました。東御市もワイン特区としてワイン事業者への支援制度を整備し、街全体で小山さんを応援しています。毎年ボランティアでたくさんのワイン好きな方が応援に集まり、収穫を行います。
樽の中でゆっくりと熟成が進み、毎年美味しいワインがお手元に届くはず。メルロー、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ロワール、香り高く豊穣な香りのワインが楽しみです。


子どもたちの農業体験「おやこ隣人祭り」の運営活動。

親子で農作業をして農家さんと触れ合う旅。

群馬県北西部にある吾妻郡。
今、話題になっている八ッ場ダムのすぐ下流域にある静かな農山村を、東京世田谷にある私立保育園「ロハスキッズセンター クローバー」の親子が訪ねました。
「子供たちだけでなく、親の世代にも食の生産現場を体験させてあげたい。」という中田園長の思いに、宮崎広告事務所が賛同し開催してきました。
地方の農家と東京の親子が畑で触れ合う「親子隣人祭り」。早朝世田谷を出発したバスが、この日まで収穫を延期して待っていてくれた地元農家の上原さんの畑に直行。畑の歩き方を教えてもらい、ジャガイモ堀りに挑戦。すでに苗木はすっかり枯れていて、きれいな土だけの畑に。2歳児のお子さんでも掘れるくらい柔らかい土の畑から、大きなジャガイモが次々と現れます。
翌日は早起きをして大前さんと金子さんの畑に。緩やかな傾斜地の畑には、遅蒔きのトウモロコシがちょうど食べ頃。その他にもナスやピーマン、オクラ、カボチャ、トマトなど、たくさんの種類の野菜がきれいにレイアウトされた畑で収穫しました。
「トウモロコシの髭の意味が分かった!」子供達も収穫にひと汗流し、別のチームは地元ご婦人たちの応援で、名産のコンニャク作りと郷土料理のおやき作りに挑戦。
地元の家庭で作られた、手前味噌をつけて食べると、素朴な味わいにお父さんやお母さんも「おいしい!」を連発。近くの酪農家からは地元ブランドの和牛や豚肉も届き、朝採り野菜と地元肉のバーベキューに、東京に暮らす親子と、田舎に暮らすおじさんやおばさんたちとの交流も自然に深まりました。
「畑で元気な子供たちの声が聞こえると、我々も元気をもらえるね。」と地元農家のみなさんも笑顔が絶えませんでいた。